映画のロケ地の藻琴駅を後にして、引き続き国道244号線を走ると、野鳥の楽園といわれる濤沸湖に到着します。
濤沸湖は2005年に登録されたラムサール条約登録湿地です。濤沸湖はアイヌ語で「トップ」、湖の口のことを意味します。
平成24年5月23日には環境省により、濤沸湖水鳥・湿地センターがオープンされましたが、今回はそこには訪れる時間がありませんでした。
馬の厩舎がありました。ただし、注意書きがありました。そこには、「あなたの安全と、衛生環境のため木道から地面に降りたり、木道を外れて歩くのはやめましょう。
馬はおとなしい動物です。しかし、人間による突発的な行動や音や光で驚き、蹴(け)ったり、齧(かじ)ったりすることがありますので、近づきすぎると危険です。」(小清水町)
とありました。
北海道の道東には個人名が付けられたバス停があります。これは結構知られていて、テレビで取り上げられたこともあるそうです。国道244号線を知床に向かって東に走っていると、「寺口宅前」、「中村宅前」という表示のバス停がありました。一般的なバス停は地名やランドマークが付けられることが多いですが、北海道の道東には個人名がバス停につけられています。しかし、赤字路線による路線廃止により特徴のあるバス停も消えつつあります。
上の写真は「寺口宅前」「中村宅前」のバス停の当たりの牧場です。かわいい赤ちゃん牛がたくさんいてかわいいですね。思わず車を停めて写真を撮ってしまいました。午前8時45分と早朝なので、まだ働いている人はいないですね。
「大栄橋」バス停で車を停めてみました。
この写真を拡大して運行ダイヤ表をみると分かりますが、斜里行きは一日四便です。ただし、祝祭日・土曜日は二便になります。北海道の道東を走る公共交通機関は中々採算が難しいのでしょうね。
北海道の貴重で豊かな自然は大変美しいです。しかし、それが観光につながらなければ、その地に住む人々の生活を豊かにすることはできないのですね。そしてその地に住む人が豊かさを得られなければ、そのうち人はいなくなるでしょう。人がいなくなれば、貴重な自然を保全管理することはできなくなるでしょうね。自然にとっては人がいない方が良いという意見もあるでしょうが、結局は、観光と自然を結ぶことができなければ、レンタカー店員の言葉の通り「北海道には無駄に自然がある」のでしょう。なんとかならないですかね。
午前9時、知床斜里駅に到着しました。
国道244号線をオホーツク海を眺めながら知床を目指して走りました。斜里新大橋を越え、斜里郡斜里町青葉町の交差点を直進して国道334号線に移り、知床半島に入るとさらに美しい青さが際立つオホーツク海をまじかに眺めながら車を走らせました。時刻は午前9時45分頃です。さすがに、北海道、すれ違う車もなく、信号もほとんどなく、道もほとんどまっすぐで走りやすく、このまま知床峠まで昼前ごろには到着できそうですね。